Nintendo Switchソフト「ポケットモンスター ソード・シールド」を2本とも、エンディング後まで一通りプレイしてみての評価と感想です。
ポケモンシリーズ過去作は、ウルトラサン・ムーンを除きすべてプレイしています。
評価はより客観的に、感想はより主体的に。


まずは評価から。
ジャンルはRPGですね。
ポケットモンスター(縮めてポケモン)と呼ばれる生き物を捕獲して、戦わせることが基本。
ポケモン図鑑の収集、超低確率でしか出現しない色違いポケモンを集めたり、育成自体が好きな人、バトルで勝つことに重きを置く人など、人それぞれに様々な楽しみ方のあるゲームシリーズです。

今作で真っ先に特筆すべきは「ワイルドエリア」。
まだプレイをしていない方でも噂くらいは耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ワイルドエリアはとにかく広大なエリアで、様々なポケモンが生息しています。
ワイルドエリア内はいくつもの小エリアに分かれており、小エリアごとにポケモンの分布が決まっている。
また、現実時間で毎日1回ゲーム内の各エリアの天気が変わり、天気ごとに出現するポケモンが違う点も面白い。
ワイルドエリアは小エリアごとに天気が分けられるので、同じ道を通っても本当にがらりと出てくるポケモンが変わってきます。
なのでただ走り回るだけでも新鮮な気持ちを味わえるでしょう。


今作特有の仕様として、他にも「ダイマックス」があります。
特定の場所でのみポケモンを巨大化、すなわちダイマックスさせられるというもの。
ほぼどのポケモンでもダイマックスすることができ、一部のポケモンは通常のダイマックスとは姿や技が違う「キョダイマックス」が使用できる場合も。
ダイマックスは1戦闘中に1回のみ、3ターンで解ける、すべての技がダイマックス時のみの技に変化するなど、細かいルールもいくつかありますが、ここでは詳細は説明しません。
ひとまず、バトルで使用する場合は、相手のダイマックスに合わせて使うか、他のポケモンをまとめて片付ける際に使用するかなど、思った以上に考えさせられました。
比較的最近のシリーズ過去作にあった、「メガシンカ」「Z技」が今作ではなくなった分、ダイマックスがバトルの醍醐味となっています。

ダイマックスは一部の場所でのトレーナー同士のバトルで使用する以外に、ワイルドエリアでも野生のダイマックスポケモンが出現することも!
ワイルドエリアにいくつもあるポケモンの巣穴から赤い光が出ていればそこにダイマックスポケモンが潜んでいる証。
野生ポケモンがダイマックスしているだけでもものすごく特殊ですが、ダイマックスポケモンとの戦いもまた一風変わったものとなっていました。
トレーナー4人で挑むレイド戦、「マックスレイドバトル」です。
インターネットやローカル通信を使えば現実のプレイヤーたちで一緒にプレイすることも可能ですし、足りていない人数だけcomのサポートトレーナーが入るのでソロでも挑戦できます。
野生ポケモンのダイマックスはバトル終了まで解けず、味方は誰か1人だけが3ターンの間のみ使える。
ダイマックスできるトレーナー(プレイヤー)は毎ターン変わる。
他にも野生ポケモン側は1ターンに複数回行動したり、1~5で設定されている難易度によっては途中でダメージを複数回だけ大幅減にするシールドを張ったり。
などなど、なかなか緊張感のある戦いが楽しめます。
マックスレイドバトルでは倒すと一度だけボールを投げるチャンスがあり、通常より強いポケモンが出やすい。
さらに、一部を除く、キョダイマックスができるポケモンもここでしか手に入らないため、どの種類のボールを使おうかと悩むところですね。
性能の高いボールを使えば概ね捕獲可能ですが、ボールの見た目にこだわりたいという人もいるでしょうから。


バトルに関しての話が出たついでに。
今作では、バトル用のポケモンを育成するのもかなり時間短縮できるようになりました。
1つは、ポケモンの性格によって能力値の伸び方にかかる補正を、後天的に変更できるようになった点。
「○○ミント」というアイテムを入手・使用すればこれが可能になります。
例えば性格が「さみしがり」なポケモンは攻撃が高く防御が低いですが、「おくびょうミント」を使用すれば攻撃が低く素早さが高くなる。
すなわち性格「おくびょう」と同じ恩恵が得られるということです。

2つ目は、努力値はドーピングアイテムだけで最大まで割り振れるようになって点。
過去作では「タウリン」「マックスアップ」などの努力値を上げるアイテムを使用しても、各能力に対する努力値はアイテムでは100以上にはできませんでした。
いえ、正確には「○○のはね」系のドーピングアイテムなら最大まで振れるのですが、こちらは店購入できないので。
お金さえあれば簡単に手に入るドーピングアイテムだけで、努力値を最大252まで割り振れる(ちなみに合計で最大510までといった仕様は過去作と変わらず)。
そのお金ですが、マックスレイドバトル目的でワイルドエリアを回っていれば、あぶくのように湧いてきます笑
マックスレイドバトルのできる巣穴を調べると、その巣穴にポケモンがいるかいないかに関わらず「W(ワット)」が手に入る。
これを貯めると様々なアイテムと交換できたり、穴掘り兄弟という人物に頼んでお宝を掘り出してもらうことができる。
穴掘り兄弟は別の用途で頻繁に利用することになると思いますが、ついでに換金アイテムも大量に手に入るので、これがドーピングアイテムを買うお金になるという形です。
(穴掘り兄弟を利用する目的は、巣穴に強制的にポケモンを呼び出す「ねがいのかたまり」や、個体値を後天的に最大にする「ぎんのおうかん」の入手など。)

3つ目は、マックスレイドバトルをすると様々な報酬が手に入り、その中には経験値アップやレベルアップアイテムが含まれていること。
「ぎんのおうかん」などで個体値を後天的に最大にするにはレベルを100にする必要がありますが、この作業が楽になります。

ラスト4つ目は「ポケジョブ」です。
ボックスに預けているポケモンを仕事に出して、現実時間が経過した後に引き取る。
依頼主が求めているタイプのポケモンを仕事に出すと経験値が多くもらえますし(その他もらえる報酬も多少は良いものに)、努力値を振るためのポケジョブまで存在しています。
大量のポケモンをまとめて育てるならポケジョブの利用はとても便利でしょう。

と、バトル用のポケモン育成を時間短縮させられる術が結構追加されました。


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次はシナリオに関して。
シナリオ内容は、一切の擁護ができないほどにつまらないです;;
それっぽい外殻だけで進んでいき、中身は何もないスッカスカ。
最後だけいい話風に終わらせられても、主人公はほとんど出来事に関わっていないので感動なんて起きるわけもなく…。
と言うかそもそもそんなテーマで物語を進めていたの?と疑問符しか浮かびませんでした。
エンディングを迎えるまでのシナリオ内容に関しては、本当にどうしようもないとしか言えません。

が、エンディング後のシナリオの方は、むしろ良かったくらいです。
ガラル地方(本作の舞台)の伝説にしっかりなぞらえられているのもエンディング後の方。
主要キャラの人間としての成長も描かれていて、感情を揺さぶられるものもあります。
本編が残念なせいでまったく期待していなかった、そのため余計に良く感じた側面ももちろんあるでしょうが、それを除いても良い出来だったのではないかと。

後は、今作ではポケモンジムが復活していました。
ジムリーダーとのバトルの前には「ジムミッション」というものが行われ、ちょっとしたミニゲームを含め様々な催しがなされる。
シリーズ過去作であったような迷路や謎解きなどとは一風変わったお楽しみがあります。


その他、今作には難解なダンジョンのようなものは存在しません。
多少複雑っぽい雰囲気の道路なども、実際に歩いてみればまったく大したことのない構造ばかりでした。
シリーズを通して最も道に迷う心配のない作りです。

細かい不満を挙げると、前述した穴掘り兄弟ですが、1個お宝を掘り出すたびにまだ掘るかどうか「はい / いいえ」の選択肢があります。
途中で掘るのを止めるメリットなんて一切ないのに何故こんな選択肢を用意したのか。
ずっとAボタン連打しなくてはならないので面倒です。

それと、マックスレイドバトルで入るcomのサポート。
無意味なタイミングで「てだすけ」を連発するイーブイや、「このゆびとまれ」ばかり使うピッピなど。
これらの存在を許容するには、サポートが使うポケモンの種類が少なすぎます。
つまり、少なくない頻度でこれらとぶつかるということ。
他のポケモンの場合でも、何故このタイミングでその技を使うのかという場面は何度も起きますし。
ネット接続やローカル通信なしでプレイされる方は、最高難易度のレイドでは運が良くないと勝てない可能性が高いという点を念頭に置いておいてください。
(一応、野生のダイマックスポケモンを倒せずに敗北条件を満たした場合でも、ノータイムで再度挑戦することは可能ですが。)



ここからは感想。
10点満点で点数をつけるなら8。
(評価点ではなく感想点。目安として、8~10 完全にハマった、5~7 かなり楽しんだ、2~4 概ね楽しんだ、1 自分には合わなかった、0 面白くなかった、です。面白くなかった方向にも5段階ほどあり、実質 -5~10点間でつけた点数とお考えください。)

ぼくがもともとポケモンにはあまりシナリオの面白さを求めていないこと。
そしてワイルドエリアを探索するワクワクや、マックスレイドバトルに挑むときの高揚感が、今回の感想点の決め手でした。

シナリオ内容は、たぶんエンディング前の内容と後のとをそっくり入れ替えたらちょうど良かったんじゃないかなあと。
本当にそのまま入れ替えたらつじつまが合わないところがあるので調整は必要だと思いますが。
でも本編の話の方がその後って感じがしますし、盛り上がり方や熱さがある方を本編にした方が絶対に良い気がするんですよね。

そう言えば、今作はNintendo Switchで初のポケモンシリーズ(Let's Go ピカチュウ・イーブイは別ジャンルとして)。
そのため、過去作で登場したポケモンのすべてを登場させることは難しいと、発売前から公式に言われていました。
ぼくも好きなポケモンやバトルでよく使っていたポケモンが登場しなかったりでしたが、この部分は割り切るしかありませんね;;
ただ、バトルで使われないポケモンも一定割合必要ということはわかりますが、それでもこのポケモンはさすがに違うだろうと個人的に感じたポケモンが2匹ほど…笑


過去作のポケモンで今作には出ないポケモンもいること。
そしてシナリオ内容が期待薄だけどその他の要素が好きだから特に気にならないという方は、今作のポケモンは是非ともプレイしていてください。

それと一応、ポケモンシリーズ初めての方へ。
ポケモンシリーズは比較的最近のものなら、どの作品から入っても、初めての方でもプレイしやすいと思います。
今作も特にシリーズを追っている人でないと難しいといった部分は見当たらなかったのでご安心ください。



松山勝弘(まつやままさひろ)