今回は「変数」の設定、利用することに関してです。

変数はその名の通り、変化させられる数値を付与させられるものとお考えください。
イベントで増減させることができるので。
他のイベントの発生条件などに利用することができます。


例えば、ぼくが制作中のゲーム「ホームレス勇者」では。
主人公の「汚れ値」という変数を設定しました。
「水浴び屋」などのお店を利用することによって汚れ値は減り。
罠イベントなどの選択肢や、汚い洞窟を探索しているときに一定確率で汚れ値を増やします。

この汚れ値次第で、町の住人に話しかけたときの会話内容が変化したり。
清潔にしないと上品なお店やお城に入れないようにする予定です。


初めて作る変数は、基本はイベントで設定しないといけません。

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イベントの新規追加で「変数の設定」を選択。
スイッチのように追加する変数ナンバーを指定して(特に意図がないなら001から順番に使えば良いでしょう)。
分かりやすいように変数名を付ける。

ぼくの場合は「汚れ値」ですが。
みなさんの作っているゲーム内容によっては「名声値」「親密度」「好感度」とか。
基本的なものから独創的なものまでいろいろ考えられそうですね。

最後に変数の初期値を設定。
ぼくの場合は主人公がホームレスで、かつ「清潔度」ではなく「汚れ値」なので「100」で設定。
名声とかなら「0」を付ける場合もあるでしょう。


ひとまず変数の初期設定はこれで終わりです。

後は、何らかの選択肢やプレイヤーが取った行動などで。
変数を上限させるイベントを作ったり。
変数値が発生条件のイベントを制作するだけ(各イベントの2ページ目以降はイベント分岐とその発生条件を指定できるのでそこで変数一定以上または一定以下を選択)。


変数は、その名称と数値を画面右上の表示させることが可能です。

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イベント新規追加で、初期設定済みの変数を選択するだけ。

「上に表示」「下に表示」というのは。
画面に表示させられる変数が2つまでなので。
2つともを画面に表示させたい場合にどちらを上にしてどちらを下にするか指定するのに使う形です。
1つだけなら「上に表示」で良いかと。


実際のゲームプレイで、変数を表示させるイベントを発生させれば。

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その後はご覧の通り。
画面右上に変数名と数値が表示されました。

写真では「汚れ値」が初期設定の100なので。
町の住人が「汚いから近寄るな」という反応を示しているシーンです。


変数は必ずしも画面に表示させなくてはいけないわけではありません。
ぼくの場合は、汚れ値によって入れる場所が変化したりシナリオ進行に重要なので。
プレイヤーが管理しやすいように画面表示は必須ですが。

例えば友好度とか、会話が変化するだけだったり。
エンディング分岐条件にはなっているけど隠したい、という変数もあるでしょうから。
そういった変数は画面に表示しない方が良い。
表示させなくとも、裏ではきちんと変数を増減させられるので。
いわゆる隠しパラメータとして扱えます。

ただ、隠しパラメータは制作中の管理が難しそう(特にゲームバランスを考えるとき)ですね;;
なので例えばテストプレイ中は制作者自身のために表示させておく、といった手法も考えたいところ。
もちろん、完成後には画面表示を消し忘れないようにご注意ください。


そう言えば、モンスターのパラメータなども変数で設定することが可能なようですが。
まだ最初のダンジョンに行くところまで作れていないのでモンスターは1体も制作していません;;
なので、このあたりを変数として設定したときにどんなことができるのかに関してはこの記事ではパスします。
わかった時点で新規記事を書くつもりですが、わからなければ当然書けません(そのときはごめんなさい…笑)。

例えばモンスターのHPを変数設定にしたとして。
そのモンスターを倒したときに、変数同士を足し算していけるなら。
変数が一定以上になればイベントが起きる、つまりモンスターを倒した数に応じて起きるイベントを作れるということにもなるのでしょうが。
こういうことができるかも?と勝手に考えて書いているだけなので絶対に信じないでください!





松山勝弘(まつやままさひろ)