PS Vitaソフト「ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団」を、エンディング後の世界まで完全攻略してみての評価と感想です。
評価はより客観的に、感想はより主観的に。


先に評価からです。
ジャンルはダンジョンRPG(ダンジョン内での視点は一人称)。
まずはシナリオですが、驚くほどによくできています。
元々シナリオよりダンジョン攻略の方に興味を持ち購入しており。
序盤はこの目論見通り、物語はライトに進みダンジョン攻略に集中できていました。
が、そのダンジョン攻略に慣れてきた頃。
狙っていたかのようにシナリオの展開が始まります。
この時点では「何故そっちに持って行ってしまったのか(そのまま進めなかったのか)」と考えましたが。
一つ、また一つと進むうちに徐々に引き込まれていき。
最後には完全に抜けられなくなりました。
プレイヤーの立場が、シナリオを邪魔しない絶妙なポジションにいるのも良かったです。

ゲームタイトルの通り「魔女の旅団がルフランの地下迷宮を攻略する話だな」と簡単に言い切れるものではありません。
ボスの中には、人によっては難易度を下げても「倒せないからあきらめよう」と思うであろうほどに強いものがいるのですが。
シナリオが気になってあきらめられず、懸命にレベル上げに励みました。
購入された方には、ぜひ最後までプレイしてほしいものです。
メインシナリオのクリアまででも十分な満足感はありますが。
できればエンディング後の世界まで完全にクリアしてみてください。


続いてダンジョン攻略について。
ギミックの種類は多くなく、謎解きを楽しむタイプのダンジョンではありません。
どちらかと言うと迷路攻略です。
あっち行って行き止まり、こっち行って通せんぼうと。
先に進みたいのになかなか先へ進めない。
ここでこのゲーム特有の「壁壊し」というものがあり。
言葉の通り、壁を壊せます。
が、使用にはコストがかかるため一回の探索で頻用できない。
それでもうまく使えば良い具合にショートカットができますし。
そもそも壁を壊さないと進めない場所もいくつもあります。
場所によってはピンポイントで壊さないといけない壁もあるので。
その壁を探していくつもの壁を壊しコスト回復のために拠点へ帰還して、を何度も繰り返す場面も。

と、ダンジョンの攻略が相当に面倒に思わせる書き方をしてしまいましたが。
すべてのマップでそうではありません。
逆に驚くほど手軽にスイスイと進めるマップもあり。
シナリオが重要な局面かどうかなど展開に合わせて、ダンジョン攻略の難易度には緩急が付けられていました。
つまりは焦らしたい時にはマップが難しくなり。
シナリオを一気に展開させたい時はほど良く簡単になる、といった具合です。
この緩急のおかげで「ダンジョン攻略に疲れたから」との理由で途中でやめる人も少なくなっているのではないかと。
それに、迷路と言っても丁寧に端からマップを埋めて行けばどのマップも問題なく攻略できますし。
むしろ全マップを完全攻略したくなる演出もあったくらいです(登場キャラのセリフに個人的に感化されました笑)。


(↑画像クリックでAmazonのレビューも確認できます)

次は戦闘に関して。
まず、戦闘パーティの枠は5つあります。
この5つに、戦闘参加者枠が最大で3つ。
それらをサポートする立場の枠が5つ。
つまり戦闘参加者だけなら5×3で15で。
サポートを含めると最大40ものキャラが戦闘に関わります。
戦闘するのは人形で。
人形制作に必要なアイテムが揃っていれば何体でも生み出せます。
正確には、同時所有できるのは最大で60体までですが。
戦闘参加者かサポート役に配置していない人形にも少しは経験値が入るので。
意図があるなら40体以上作ることもあるでしょう。

人形のファセット(他のゲームでいう「職業」のこと)は計8種類。
当然それぞれに特徴があるので、どのファセットを何体作るかなどは吟味する必要があります。
人形には「魂移し」というシステムがあり。
魂移しをするとレベル1から育て直しになりますが。
すればするほど、同じレベルでもより高いステータスになります。
また、魂移しでは他のファセットへの変更とスキルの継承ができるので。
違うファセットのスキルを覚えた人形を制作することも可能。
戦闘スタイルに合わせて人形を育て上げるのは楽しみの一つです。

パーティの5つの枠には「結魂書」というアイテムをセットします。
枠は1つだけでも埋まっていれば良いので、最低1体の人形でもパーティは成立。
結魂書にも種類があり。
戦闘参加者の枠が1~3、サポート役が0~5で数はそれぞれの結魂書ごとに決まっています。
また、結魂書ごとに使える技が違ったり、取得できる経験値の割合が変わったり。
これだけでも最大の40体で組めば良いというものではないことはお分かりいただけるでしょう。
他にも、全体攻撃してくる相手だと、戦闘参加者数が多いと回復がままならなくなるとか。
そもそもスキル軽傷や装備品など各人形の管理が面倒だから減らしたい、という考え方もあり。
自分なりにパーティを創り上げる過程を楽しめます。

ただし、先に書いた通り。
ボスなど難易度を下げても馬鹿強い敵もいて。
特にエンディング後の世界では、なめてかかると雑魚敵に全滅させられることも頻繁に出てくるほどです。
「パーティを組むのが楽しい」とは逆に「真剣に組まざるを得ない」という言い方もできるということ。
本格的ではなく、軽い感じでプレイしたい方にはあまりおすすめできないソフトです。


ボリュームはかなりあります。
通常シナリオクリアに80時間、エンディング後の世界までクリアするのにプラス20時間。
計100時間近くプレイしました。
その代わり、「全マップ(おそらく)完成」「全クエスト達成」「全ボス撃破」したうえでの時間です。
少々の妥協できる方や、マップ完成やクエストなどは無視してシナリオ進行に集中して取り掛かる場合はもう少し早く終われるでしょう。



ここからは感想。
10点満点で点数を付けるなら9。
(人を選ぶと感じたゲームのうち自分には合わなかったゲームは1、普通に面白くないゲームには0を付けます。面白くない方向にも5段階くらいあるので、実質-5~10点の間で付けた点数だとお考えください。)

かなりの高得点ではありますが、やはりボリュームの多さは良し悪しがありますね。
ダンジョン攻略の面白さにハマったなら、ボリュームの多さは吉ですが。
シナリオだけをサクッと見たい方にとっては凶でしかありません。
あ、ボリュームだけじゃなく敵の強さもですね。
なので、ダンジョン攻略を楽しめる方、もしくは根気よく臨める方でないとおすすめできません。
シナリオもぜひ最後まで見てほしい内容だっただけにこの面ではマイナス。

プレイしているうち、ここまでゲーム内容にピッタリなタイトルも珍しいと感じています。
これはプレイした方にしかわからない感覚だと思いますが。
いえ、もしかしたら個人で勝手にそう思っているだけかもしれませんが。
ともかくシナリオと世界観、ダンジョン攻略のシステムとすべての要素がタイトルとガッチリはまっていました。


総合的には、ダンジョンRPGの中でもトップレベルの面白さだと思います。
時間のある方はぜひプレイしてみてください。


松山勝弘(まつやままさひろ)