後で怒られないように予め記載しておきますが。
「すべてのゲームが」伝達力や内言語の力を鍛えるのに向いているわけではありません
先に書いてしまうと、オンラインゲームやパーティーゲーム、RPGつくーる系(少しジャンルは違うかもですが最近なら「マリオメーカー」も)、インターネット通信で協力プレイや対戦ができるゲームなど。
好みが分かれたり、環境によってはやりたくてもできないタイプのゲームが多いんです。

本題に入る前に「内言語」についても。
「内言語」とは、声や文字として表されない言語のことを言います。
頭の中で言語を使って物事を考える、そのときの言語が内言語です。


さて、脳を大きく8つの番地に分けたとき。
伝達力も内言語も「伝達系」という脳番地に属します。
この「伝達系」に対してゲームで刺激を与えられるなら、ゲームをすることで伝達力と内言語を鍛えられるということですね。

伝達系脳番地をフルに回転させるのに最も良い方法の一つは、「見知らぬ人にぶっつけ本番で話しかけコミュニケーションを取ること」です。
「コミュニケーションを取る」という超直接的なことをするわけですから、伝達系に刺激があるのは当然ですよね。
パッと思い浮かぶのはカフェやバーでマスターと会話するようなシーン。
あとは街コンやパーティなどでしょうか。
一見ゲームには当てはまらないようにも思えますが。
先ほど挙げたなかだとオンラインゲームがこれにあたりますね。
インターネット通信を使うなどで見知らぬ他人とするのであれば、パーティーゲームや協力プレイ・対戦のできるゲームも。

もちろんテンプレで最初から決まっている文句を表示させるだけのものではなく。
自身で考えた文章を打ち込むタイプが理想的。
テンプレの種類が数十と豊富であれば最適な文句を選択するのに伝達系脳番地を使用しますが。
自身で全て考えたときと比較すると、どうしても刺激の量は少なくなってしまいます(ないよりはマシですが)。


「団体競技をする」ことも伝達系に良い刺激を与えます。
サッカーなどのスポーツを思い浮かべるとわかりやすいんですが。
今現在において自身や味方、敵の置かれている状況を瞬時に判断して、味方の望むことを選択・実行することがプレイヤーには必要とされている。

相手の言葉や立場から望んでいる返答を予想したり。
表情などから今こちらが言ったことを理解しているか、理解できていなさそうなら表現を変えてみようかなど。
なるほど伝達力を鍛えるのに有効そうだなと感じていただけたでしょうか。

「団体競技」というとスポーツばかり考え付きそうですが。
ゲームにも他者と協力して行うものが多数ありますよね。
先ほどと同じようにオンラインゲームやパーティーゲームなどが挙げられますが。
違うのは「チャット機能など言葉を使用したコミュニケーションを取る必要がない」という点。
なので、別に「見知らぬ他人」とでなくとも。
同じ屋根の下に友人たちと集まってみんなでプレイする、なんてスタイルでも大丈夫です。


「創作料理を作る」なんてのもあります。
これは食べる相手のことをあれこれ考えながら作ることに意義があります。
「薄めの味付けだと美味しいって思ってもらえないかな?」「苦い系の野菜は好きじゃないって言ってたっけ」などと考えつつ作る。
これは「内言語」ですね。

ゲームならRPGつくーる系や、最近なら「マリオメーカー」などもこれ。
ドラクエビルダーズのように自身が作った建物や部屋の内装などを通信で送ったりもらったりできるタイプのゲームも当てはまります。
どれも、それを受け取る側のことをあれこれ考えながら作りますよね。
人のために料理を作るのと何ら遜色ありません。


他には…。
「ゲームをすること」ではありませんが、「自分の目標を誰かに話す」というのも伝達系を鍛えるのには有効です。
フェイスブックやツイッターなどのSNSに「これから○○やってきます」などの投稿をするのがそう。
誰に向かって話すのかによって表現を変えたりわかりやすく文章化する必要があり。
例えばゲーム好きの人の目にだけ触れる場所に投稿するのであれば「○○のトロフィーコンプ目指す!」くらいでPS系のソフトだと通じそうですが。
ゲームをしない人が見ても何のことかわかりませんよね。
そもそも「そういうシステムがあって」という部分から教えないといけない。

説明するまでもなく伝達力が鍛えられていることがお分かりいただけるかと。



伝達力を鍛えると、自分の伝えたいことがうまく言えるようになります。
相手との誤解が生じにくくなるのでコミュニケーショントラブルが発生しにくい。
「内言語」の力が発達すると自分のことを言葉で理解する力も身に付きます。

伝達系に刺激を与えるゲームは先にも書いた通り、好みが分かれたり、環境によってはやりたくてもできないタイプのゲームが多い。
環境による場合は仕方がないですが、好みじゃないために伝達系に影響のあるゲームを行っていない場合。
もし伝達力や内言語を意図的に鍛えたいのであれば、好き嫌いの垣根を越えてオンラインゲームや他者との協力が必要なゲームなどをプレイしてみてください。





松山勝弘(まつやままさひろ)