アンカリング効果」とは。

直前に強く印象に残った数字や事象が現在の判断に影響をもたらすことを言います。


よくある例では、

「国連にアフリカの国は65国以上加盟していると思いますか?ではどれくらいの数ですか?」
と聞くと平均解答は45程度。

「10国以上加盟していると思いますか?どのくらいの数ですか?」
と聞くと平均解答は20程度。

こんな感じの実験結果が出ています。


65や10という数字に特段の意味はない(この実験ではルーレットで出た数字)のにこれだけの違いが出ます。
これが「アンカリング効果」です。



いつものことながら、ゲームでも例えてみます。


みなさんはドラクエのカジノで、ポーカーをやったことはありますか?
コンピュータとの対戦ではなくこちらのカード5枚のみで行われ、カードの交換は一度まで。
交換する枚数は何枚でも可(0~5枚)、ツーペア以上の役ができたら勝ちです。
役の強さに応じて賭け金の何倍の金額が返ってくるかが変わります。

そしてツーペア以上を出して勝ったとき。
勝った額を倍にするチャンスが与えられます。
それは、「場に出ている1枚のカード」と「今から引く1枚のカード」を比較して、今から引くカードが場に出ているカードより高い数値か低い数値かを当てるというものです。
当ったら金額は倍になり、もう一度倍にするチャンスに挑むことができます。

普通にやったら、場に3が出たら「高い」を選択し、Qが出ていたら「低い」を選択します。
大体の人は場に出ているカードが7,8以外は迷わずに選択できるのではないでしょうか。
(7なら低いカードが6枚で高いカードが7枚、8なら低いのが7枚で高いのが6枚とほぼ中央だからです。)

さて。
今、3度ほど倍化することに成功し、勝ち金額は8倍(2×2×2=8)になっています。
場に5の数字が出ていて「高い」を選択しました。
新たに引かれたカードは「2」!見事に外れてしまいました…。

「せっかく8倍にもしたのに!」という気持ちから、「2」が出たという事象が強く印象に残ります。
その後も何度か勝負を繰り返します。
倍チャレンジにも挑み続け、いばらくすると今度は16倍まで成功しました。
今場に出ているカードは「3」。
通常なら倍化に成功する確率の方がかなり高いのでチャレンジするところです。
ですが、この人は「低い」か「勝負から降りる」を選択する可能性が高いんです。

それは、先ほどの「2」が出たという忌々しい記憶が残っているからです。。


みなさんにもこんな経験はありませんか?
ぼくは結構あります笑
これが「アンカリング効果」です。

本来の確立や事実を度外視して直前の事象に影響されたわけですね。



そう。最も大切な部分は、「本来」を「無視」してしまうことです。
ぼくもみなさんも、今まで何かを選択するごとにアンカリングに影響されていたかもしれません。

「人生は選択の連続だ」と言われます。
今後は選択を迫られた時、今一度冷静になってアンカリングの影響を少なくしていきましょう。





松山勝弘(まつやままさひろ)